立ち上がれ!若きビジネス挑戦者――「上海起業家登龍門」今年も開催決定
新しいビジネスの構想を持つ起業家(プレゼンター)と、それを支援する先輩起業家(メンター社長)の公開マッチングイベント「上海起業家登龍門」が、今年3月に再び開催される。05年10月の第一回目に続く2回目の開催となるが、今回は前回よりも規模、内容ともに充実したものとなる予定だ。今回のプロジェクトリーダーであるフィデリ・チャイナの加藤克也氏に詳細を伺った。
日本の起業家支援組織「ドリームゲート」から派生したイベント
ドリームゲートでは経済産業省の後押しを受け、3年ほど前から日本各地で公開ビジネスマッチングイベントを開催している。最初は各エリアで完結するものだったが、現在では各エリアでの開催を予選と位置づけ、それを勝ち抜いた優秀なプレゼンターが東京での全国大会に出場できるというトーナメント戦の形をとっている。
そのチーフプロデューサーである吉田雅紀氏(あきない総合研究所・代表取締役)が、活気溢れる上海で同様のイベントを開催したいと考えたのが「上海起業家登龍門」の始まりだ。上海はドリームゲートの管轄外となるので、吉田氏をはじめとする関係者が位置から作り上げたイベントとなった。
前回よりも組織だったイベントに
05年の初回開催時は、6名のプレゼンターと約200名のオーディエンス(観客)の方が参加した。プレゼンターの中にはメンター社長とのマッチングが成立し、その後のビジネスに弾みをつけた方もいる。またイベント後に行われた交流会では、オーディエンスも含めてビジネスの話題で盛り上がった。
主催者側としても手探りで行った第1回目開催だったが、たくさんの方の支持を受け、今回の第2回目開催に繋がっている。実行委員としてはこのイベントを定期的なものにしていきたいので、より効果的、効率的なイベントとなるよう組織化を進めている。今回からはスポンサーも付けるつもりだ。
今回の内容としては、全体的にまとまりを出すため、プレゼンターの業種を中国政府が重点産業としていて、尚且つ成長著しいITに限定する事にした。事前に書類選考と面接を行い、それを通過した6名前後の方に当日のステージに立っていただく。また、前回のプレゼンターは全員日本人だったが、今回は国籍は問わない。「日中」という枠を超えたゲローバルなイベントにしたい。会場では日中英3カ国語での同時通訳も行う。
今回のオーディエンスは、前回の3倍に当たる600名を予定。規模、内容ともにスケールアップした「上海起業家登龍門2007」に期待して欲しい。
アジア全域に広げる計画も
今回の開催が好評を得たら、次はホーチミン、シンガポールなどアジア各地で開催したいと思っている。ゆくゆくはアジア各地でのイベントを予選にし、その優勝者が決勝に進む「アジアトーナメント戦」が実現できたら嬉しい。今回のイベントではその第一歩として最優秀プレゼンターを選出し、賞金の授与を予定している。
世界で活躍する起業家を支援したいという、吉田氏の熱い思いから始まったこのイベント、オーディエンスの方も含め、世界中にビジネスの輪を広げていきたい。
前回のプレゼンターから一言!
アクシスクリエーション(www.axis-creation.com)
CEO 田中延枝さん
事業内容:クリエイティブ分野のオフショアサポート
「上海起業家登龍門」への出場をきっかけに、自社開発したシステムを無料で貸し出してくれたメンター社長、お客様になってくれたメンター社長やオーディエンスの方など、たくさんの方に出会うことができ、今に繋がっています。起業家にとって大変意義のあるイベントだと思います。