中日女性二人 上海で起業を
URL: http://jp.eastday.com/node2/node3/node17/userobject1ai16664.html
コンピュータとインターネット通信技術を使い、日本の建築設計・不動産販売などにかかわる三次元デザイン(CG映像・静止画など)の依頼を受けて、上海で技術パートナーと共に制作をする。そして日本のお客さんが満足する三次元デザイン(CG)を完成させ、日本の依頼主へ送り返す。このビジネスに没頭しているのは東京出身の田中延枝(32)さんと瀋陽出身の肖娜(25)さんだ。上海での起業ストーリーを田中さんと肖娜さんに聞いた。(聞き手:章坤良 写真も)
――お二人はいつごろ上海で起業したのですか?きっかけは?
田中さん:今年5月、アクシス・クリエーション(枢軸数碼科技)上海有限公司を発足しました。準備作業を本格的にスタートしたのは中国の旧正月・春節が明けてからです。 肖娜さん:昨年、田中さんと知り合い、初めは田中さんの当時勤めていた会社に誘われていたのですが、その後田中さんが前職を辞め独立することになり、二人で計画や方法を検討した上で、思い切って枢軸数碼科技上海有限公司の設立に踏み切りました。
――東京出身の田中さんと瀋陽出身の肖娜さんが上海を選んだ理由は何ですか?
田中さん:私は、中国が大好きで、上海に来る前に中国の他の都市でも働いていましたし、旅行や出張で色々な都市を回りましたが、やはり上海は一番活気があって、発展していて、魅力的な街なので、気に入っています。
肖娜さん:上海に来る前に長く住んでいた大連は上海より住みやすいのですが、ビジネスチャンスはやはり上海の方が多いと思います。
――会社設立に際して、いろいろな困難にもぶつかったと思いますが・・・
田中さん:そうですね。当初期待していた資金源や営業サポートが予想外に得られず、資本金や運営資金、顧客開拓をどうしようかと悩みました。
肖娜さん:二人で相談し、知人を始め、私達を支援してくれる多くの仲間の知恵と助けを借り、工夫して何とか間に合わせました。
――貴方がたの会社は建築にかかわる三次元デザインの注文を受けて上海で制作・管理をする仕事ですね。現在までのところその注文はありましたか?今年の売上目標はどれくらいですか?
田中さん:まだ、会社がスタートして約一ヶ月ですが、先々月上海に視察に訪れ私達の事をとても気に入ってくれた日本のお客様が、それまで天津に依頼していた仕事を、今後上海に移行して、私達に任せる方向で進めてくれています。現在、試験的にいくつか仕事を依頼し、育ててくれているところです。
肖娜さん:会社設立時は、初年度の売り上げはそれほど見込めないと思っていましたが、今は大分希望が出て来ましたので当初の目標額を倍に設定し直しました。
――将来の計画や夢は?
田中さん:日本だけでなく欧米各国のお客様にもサービスを提供したいですし、上海をはじめ、中国全土へ業務を広げていきたいです。この事業が成功したら、やはりまた肖娜と一緒に他の事業にも取り組んでいきたいですし、将来的には、中国の貧しい地域に寄付して、小学校を建てるのが夢です。
肖娜さん:私もほぼ同じ考えです。また、私個人としては、将来、この事業で得たお金の一部で大連にアパートを購入し、両親に住んでもらい、両親の喜ぶ顔が見たいと思っています。
――仲良しのお二人ですが、これまで、ぜんぜん口喧嘩などしていませんか?
田中さん:仕事面においては、毎日のように喧嘩しています。私はどちらかと言うと「瞬間湯沸かし器」みたいな性格で、怒るときは一瞬でカッとなり、その後直ぐに後悔して反省します。肖娜は怒るとしばらく治まらないので、結局最後は、何時も私が肖娜に謝るような感じで解決します。(笑)中国でビジネスをやる以上信頼できる中国人パートナーを持つことは不可欠ですが、同じ日本人でも心から信頼できる友人を持つのは難しい中、中国、特にこの経済成長著しい上海で、肖娜という理想的なパートナーに出会えたことは本当に幸運だと思います。
肖娜さん:私は、こんなに早く自分の会社を設立することになるとは、最初、思ってもみませんでした。将来、大連に自分の店を持ってみたいと漠然と考えていましたが、それがこんなに早くしかも上海で実現してしまいました。これも、人との巡り合いだと思います。田中さんと出会って、この人なら信頼できると、確信しました。私と田中さんとは、仕事を分業しています。田中さんは主に日本への窓口となって営業や宣伝活動を行っていますが、私は主に、中国国内の業務や交渉を担当しています。日本側と中国側で考え方も仕事のやり方も違うので、間に入って私達もよく衝突しますが、そうやって調整を取りながらお互いの国の良い部分を学び合って成長して行けたらと思います。
田中・肖娜さん:二人ともまだまだ未熟ですが、二人で本当の意味の中日合作を実現するため、頑張りますので、皆さんの応援宜しくお願いいたします。