中日女性二人 上海で起業を(続報) 二人三脚で
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去る6月、上海での起業ストーリーとして、アクシス・クリエーション(枢軸数碼科技上海有限公司)田中延枝(東京出身)さんと肖娜さん(瀋陽出身)を紹介しました。二人の会社がスタートして約2ヶ月経過したので、8月を迎える前に、頑張っているお二人に上海での起業にかかわる苦労話をお聞きしました。
――お仕事が進んでいるとは言え、二人三脚で取り組んでいる上海での起業に必ず苦労話があると思いますが・・・
田中さん:そうですね。うちの仕事はコンピュータとインターネット通信技術を使い、主に日本のお客様ら依頼される日本の建築設計?不動産販売などにかかわる三次元デザイン(CG映像・静止画など)を上海で技術パートナーと共に制作することです。そして日本のお客様が満足する三次元デザイン(CG)を完成させ、依頼主へ送り返すことです。ここ二ヶ月で起こった問題は主に、技術パートナーが制作した作品に対して、日本のお客様から繰り返し修正要望が出され、修正?手直しに追われたことです。
肖娜さん:そのとき、私は、上海の技術パートナーに日本のお客様の修正要望を何度も伝えました。しかし、中国人と日本人の仕事のやり方や、重視する部分が違うところもあるので、日本のお客様の修正要望を上海の技術パートナーになかなか受け入れてもらえないときもあります。
――そういう場合、その問題をどう解決しますか?
田中さん:ある時、中国の技術パートナーとの間で日中間の民族問題にまで発展しそうになり、起業当初の目的や経営者としての必要な役割を十分果たせていないという憤りから、思わず泣き出してしまったこともあります。でも、肖さんがうまくパートナーの誤解を解いて、相手が納得して仕事をしてくれるよう話してくれたおかげで、なんとか解決できました。私の方でも、日本のお客様に事情を説明して理解と協力を求め、今後のやり方についての改善案を話し合うことで、互いの信頼関係を強めることができました。
肖娜さん:私は、中国人、日本人両方の見方、考え方をある程度理解しているつもりですので、間に立って何度も技術パートナーと話をしました。私はもともと「せっかち」で「怒りっぽい」性格なのですが、まずは、自分の意見を言うことを我慢して技術パートナーの考えを聞くことに努め、パートナーが自分の意見を言い尽くしたと思ったら、日本からの要望の必要性を様々な角度から説明し、相手に理解してもらうことで、やっとこの種の問題を解決しました。田中さんが日本のお客様に、普通なら言い難いことも伝えてくれたおかげで、お客様の十分な理解や協力が得られたことも、解決の助けになりました。
――問題解決のために、不眠不休の日々がありましたか?
田中さん:上海の技術パートナーは夜型(深夜まで仕事する代わりに、午前中は仕事を余りしない。)の人たちが多いので、私達もよく夜中や朝方まで仕事をします。一方、日本のお客様は、(時差の関係もあり)朝早くから仕事をしますので、連絡がありますと直ぐに対応する必要があり、結果として十分睡眠がとれないことも多々ありました。
肖娜さん:私たちは二人三脚ですので、二人で技術パートナーの事務所で、日本のお客様とネット通信を使ってやりとりしながら、パートナーが修正した画像を明け方までチェックし、ほとんど眠れないときも度々ありました。また、納期に間に合わせるため、土日も休みなしという状態が続いたこともあります。
田中?肖娜さん:始めたばかりで色々と壁にぶつかることも多いですが、最終的に、日本のお客様にも中国のパートナーたちにも感謝してもらえるような仕事ができれば嬉しいです。私たちは、中国の技術パートナーたちが、日本のお客様の厳しい要望に応えることができるようになれば、必ず、世界のどんな国にも対応できる技術水準になれると信じていますので、時間がかかっても、パートナーたちに納得して仕事をしてもらう努力をこれからも続けるつもりです。
――7月に入ってから上海では5日連続で最高気温が38℃を超えました。7月上旬の平均気温が35℃と133年前の観測開始以来、最高となるなど、記録的な猛暑が続いていますが、お仕事に影響は出ませんでしたか?
田中さん:このところ、事務所内の仕事が多く、一日中外に出ない日も多いので、外の暑さをあまり感じていません。
肖娜さん:私は北の出身なので暑いのは苦手ですが、クーラーは体によくないので、暑くても窓を開けて扇風機をかけるぐらいで、なんとか乗り切っています。 (聞き手:章坤良 写真も)